高橋由圭

自転車って頭を使いますね

2014年、第6期生としてRGJに加入した高橋由圭は、シンクロナイズドスイミングをやっていたという異色の経歴を持つ。

シンクロのポーズをリクエストすると、指先から視線までスッと決まる。その場にいたメンバーから感嘆の声が上がった

「シンクロは中学まで・・・高校では水泳部に入って自由形をやってました。短距離よりも長距離の方が得意だったので、200mがメインでした」

自転車に乗るキッカケとなったのは、高橋の弟がトライアスロンを始めた事。水泳部だった事もあり、自分もトライアスロンをやってみる事にした。

「トライアスロンは、あまり勝ち負けに拘らずに短距離の大会に出ていたんです。でも、スイムとバイクは抵抗なく出来たんですけど、ランが苦手で・・・。それで、大学に入ったら、自転車をメインにやってみようと思ったんです」

今では一家5人・・・父と母、高校生の弟、中学生の妹と、揃って自転車に乗っている。

シンクロ、水泳、自転車と、まったく違う種目のように思えるが、「持久力が求められる事と、地道な下積み(練習)があって、それが結果に結びつくところは似てる」そうだ。

「一番違うのは、自転車は競技中も頭を使って臨機応変に対応出来ないと勝てないって事ですね。競泳の場合は、ある日ベストタイムがいきなりポンって出る事があるんですけど、自転車ではそういう事は無いですよね」

RGJの事は、トライアウトと併催されている東京都車連の自転車講習会に参加した妹から聞かされて知った。

「女子のチームがあるんだよって話を聞いていて・・・ちょうど大学に入って自転車を本格的にやろうと考えていたところで、RGJがトライアウトをやると聞いて、受けてみようと思ったんです。実は、妹の方がRGJに入りたがってるんです」

近所のショップの練習会にはちょくちょく参加していたが、それまでレースやイベントに参加した事は無かった。

「それまでは、弟や妹の方が真剣にやってて、私は見てるだけ・・・って事が多かったんです。RGJ加入が決まって、今年1月の行田クリテ(埼玉車連主催の「浮城のまち行田クリテリウム」)が初めてのレースでした」

今年1月〜2月に開催された「浮城のまち行田クリテリウム」で走る高橋

その行田クリテリウムでは、第2集団から単独で飛び出して先行する集団を追いかけるという、初めてとは思えない積極的な走りを見せた。

「普段、練習会などで走ってる時は何も考えてないんですけど、色々考えて走らないといけないんだな、って。それが実際にレースを走ってみてわかりました。場数と経験を積んでいけば、いけるんじゃないかな・・・って手応えはありました」

2月に出場した高石杯(関東地域自転車競争大会)では調子を落としていたものの、7位入賞を果たし、全日本選手権の切符も得た。

「全日本選手権は出てみたいですけど、正直どうなるんだろうって不安の方が大きいです。スタートしてすぐにタイムアウトになっちゃうんじゃないか・・・って」

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